今まさに年末!

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年末でございまして、次の日曜日は来年元日となる予定。

昨日昼ごろからはクリスマスリースを、若干気の早い注連飾りに掛け替えるご家庭もチラホラ。
気温も湿度もぐっと下がって、風邪をひきやすい季節となりましたが、如何お過ごしでしょうか、マリオです。
繰り返しますが寒い季節となってまいりました。
イヤ、寒い寒い、何処が寒いって懐が寒くて仕方がないのですが、財布に詰める金も無し。
せめて、懐に炉を忍ばせて暖をとるのが関の山。
つまり、懐炉(カイロ)でございますナ。

私は高校時代、写真部に所属しておりまして、冬の撮影などには「灰式懐炉」なるものを持って外出したものです。
木炭の粉と木の灰を練り合わせた固形燃料に火をつけたものを不燃綿で包んだような構造で、固形燃料がジワリジワリと燃える熱で暖をとる代物で、江戸時代元禄初期には既にあったようです。
燃料に水分や水素が含まれませんので、コレでカメラを温めてもレンズが曇らない、結露しないのが広く写真向けに用いられた所以。
木炭の粉100%ですと炎を上げて燃えてしまいますので、塩梅良く燃えるように混ぜ込んだ木の灰。この灰にはクスノキの灰や、桐の木の灰が好く用いられ、桐の灰を混ぜた燃料を製造販売していた会社に「桐灰化学」という会社がございました。
(コチラは今でも使い捨てカイロのトップメーカーのひとつでございますナ。)
灰式懐炉から少し遅れて大正に入りますと「触媒式懐炉」なるものが登場いたします。
液体燃料をプラチナ触媒で酸化させ、酸化熱で暖をとるカラクリで、燃料には主にベンジンやホワイトガソリンを用いております。
燃料の主体が炭化水素なので、灰式懐炉とは違い水分が発生してしまいますから、結露を嫌う用途には向きませんが、使い捨てカイロの10倍以上の熱量を持っておりますので、温かいうえに長時間使用に向いており、南極越冬隊にも好んで使われているとか。
プラチナ(白金)を触媒としておりますゆえ白金懐炉(ハクキンカイロ)と命名され、コチラ現在でもハクキンカイロ株式会社さんから販売されておりますし、ナウなヤングに大人気のZippoブランドで「Zippoハンドウォーマー」というのも流通しているようです。

若干脱線させていただきますと、Zippoハンドウォーマーの燃料にはZippoオイルを用いるのですが、仕組みとしては白金懐炉でございますから、メーカーさんの補償対象外かとは思いますが、燃料用ベンジン(懐炉用ベンジン)でも遜色なく暖まることができます。
この燃料用ベンジンのグラム単価がZippoオイルのおよそ1/4でございまして、非常に経済的。私など、Zippoライターの燃料にも燃料用ベンジンを用いている始末ではございますが、何かあったときには大問題となりかねませんので、皆様にあらせられましては決して真似をすることなどございませぬよう。
ところで、小学生のころ「ボンスター」なるスチールたわしを燃やすという実験をしたことはございませんかナ。
私など「鉄が燃えた!」と、ソコソコ感動したのを覚えておりますが、鉄という代物、ある程度表面積を大きくすれば空気中で燃やすことができるのみならず、より表面積を大きくすれば自然発火も辞さぬ覚悟の金属。
この「鉄の酸化熱」を上手くコントロールして暖をとるのが「使い捨てかいろ」でございます。
灰式懐炉も触媒式懐炉も、最初は火をつけるという所作が必要になりますが、使い捨てカイロは袋から出すだけで温かくなりますから、これは不思議、これは便利と大流行したものです。

あまり特定企業の商品名を出すのもいかがなものかと思いますが、それを言い出したら既にいくつも出しておりますので、今更言いっこなしとさせていただいて、金鳥こと大日本除虫菊の「どんと」の1983年のCMは30年以上経った今でも私の脳裏に焼き付いています。
古墳時代の人々扮する西川のりお氏と桂文珍氏が、冬の寒さに震えながら「ちゃっぷい、ちゃっぷい、どんとぽっちい!」と叫ぶCMです。
(現代語訳すると「寒い・寒い・どんと欲しい!」なのだそうで。。。)
あとは、我らがミスター・ナイトスクープ桂小枝師匠出演の桐灰化学のCMも印象深いですナ。
そうそう、思い出しましたが、最近、これまた不思議な懐炉を見かけました。
「エコカイロ」とか言うてましたかしら。厚手のビニール袋の中に、何やら液体と金属片が封入されていまして、この金属片でパッチンと衝撃を与えると、液体が見る見る固まりながら温かくなる。
ただ、一時間もすると冷めてしまうのが難ありですが、中身が固まったエコカイロをお湯で温めますと、また液体に戻り、パッチンでホカホカ。
まぁ、いたく好奇心を刺激する商品ではございますが、実用という面で私の生活には合いません。時間が短すぎます。
あとは、電池式なんてのがありますね。
至って単純、電気を使って熱を起こし、電池が空になったら充電する。スイッチ一つでON/OFFできるのが便利です。
最近は出先でスマホを充電するのにモバイルバッテリーを持ち歩く人も多いようですが、モバイルバッテリーと電池式懐炉が一体になったものなんてのもあります。

まぁ、いろいろな懐炉をご紹介しましたが、皆さんはいくつご存知でしたでしょうか。
これからも、新しい仕組みの懐炉を見かけたらご紹介していきたいと思います。

え?

ああ、会社とは一切関係ないですよ!
マリオの個人的な趣味です。

それでは、皆さんよいお年を!!

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Posted by Mario