2015年ラストスパート!

ぼやき

本日もお目汚し、誠に恐縮です。

いやぁ、12月ですねぇ…。今年も残すところあと僅か。4週間後の金曜日は2016年1月1日ですもの。
マリオは北海道出身ですから、雪の積もっていない冬というのが感覚的に欠如しており、未だに「秋真っ盛りだなぁ」なんて思っていました。

上京する前、よくテレビドラマなどで12月が近くなるとクリスマスが絡んでくる回があって、子供たちが夜空を見上げて「今年はホワイトクリスマスになるかなぁ」なんて…。
道産子の私としては「クリスマスに雪が積もっていないなんて、無いから!」

いたるところで山下達郎さんの「クリスマス・イブ」が流されてサイレントでホーリーなナイトに思いをはせる時…。
「いや、この季節に雨降らないから。雪だから。」

およそノリの悪い話で。
さて今から16年前、情報処理業界は、いや、日本全国津々浦々が、とある不安に苛まれていました。

2000年問題」です。

当時のコンピュータは今よりずっと性能が低かったので、年月日を計算する際、西暦年の下二ケタだけで計算させる場合が良くあり、そういうプログラムの組み方をしていると、西暦2000年を00年とします。
1999年は99年、2000年は00年ですから、単純に比較して00年のデータの方が古いデータとして扱われてしまう。これによって、ありとあらゆるコンピュータが誤作動を起こす…というのが問題の一つ目。
加えて「100で割り切れる年は"うるう年"ではない」けれど「400で割り切れる年は"うるう年"とする」なんて理由で2000年は400年に一度の確率で"うるう年"に該当してしまった。これもまた誤作動を…。

と、言う訳で、こうなると影響範囲が広すぎて、どこでどのような不都合が出るか予測できない。
スーパーマーケットの発注処理などが不具合を起こせば、お店の棚から商品が消える。電気・水道・ガスが止まるかもしれない。
まぁ、およそ1973年の第一次オイルショックで日本全国のトイレットペーパーが買い占められたのと同様の混乱が生じました。
丁度時期を同じく議会議員選挙が行われていた地方自治体では「ここの行政は2000年問題への危機意識が足りない!」なんて声高々に叫んで、大した政策意識も公約も述べず危機意識をあおるだけで当選した議員さんも居たとか居ないとか…。

私も、当時は駆け出しペーペーのシステムエンジニア見習いでしたが、2000年問題への緊急対応を想定し、正月は実家に帰らず東京の自宅で待機していました。
(何かあっても、マリオが役に立つ場面は無いから帰郷したら?と先輩の皆さんに勧められた心の傷は一生涯忘れず根に持つことにしています。)

まぁ、騒いだだけの事あって、皆さん着々と準備を進めていたおかげで、致命的なシステム障害は、ほぼ回避できたのですけど、細々とした不具合は各所で発生したようです。

実は、私にとって北海道以外で迎える正月というのは、その時が生まれて初めてで、生涯初の「雪のない正月」です。
雪も無ければ、一人暮らし。当然のように私には正月の感覚がなく、暦の上では2000年ですが、私の中では1999年が731日続いて1999年が終わらないうちに2001年が来た感覚でした。
次に情報処理業界を襲った〇〇年問題と言えば「2001年9月9日問題」が大きなものでした。
殆どのコンピュータが時間の起点を1970年1月1日0時から何秒、という数え方をしていて、2001年9月9日に秒の桁数が9桁から10桁に上がることで、また対応していないプログラムが問題を起こすのでは?というお話。
ただ、2000年問題が大騒ぎした割に何も起きなかったので、2001年9月9日問題は情報処理業界以外ではあまり注目されませんでした。
でも、Yahoo!掲示板とか、WindowsMEのシステムの復元とか、若干は問題が起きてしまいました。

ちなみに、次にこの手の問題が予想されるのは2038年で今から22年後ですね。
その頃は私もシステムコラボの重役に収まっているか、定年退職で追い出されていて、どのみち技術者は卒業している予定ですが、可能な限りリストラという手段で強制的に卒業させられるのは避けたい今日この頃です。

システムエンジニアを目指す小中高生の皆さん、2038年問題のご対応、是非ともご覚悟のほどを…。

ぼやき

Posted by Mario